鈴木畳店の日常を紹介するブログです。

2021年12月31日


一昨日で、今年の仕事納めとなりましたが、12月に、読んだ本から繋がっている

ことを載せたいと思います。

それは、この本です。

 

 

”穂高小屋番 レスキュー日記”

作者は、宮田八郎氏です。

彼は、学生時代から穂高を度々訪れ、その後、穂高岳山荘のスタッフとなり、

小屋番を10年以上勤めていました。

コミック誌の「岳―ガクー」の中で、”宮川三郎”という名で出ているモデルにも

なりました。

そして、2018年4月、南伊豆で仕事のため練習していたシーカヤック中に落命

享年52歳でした。

この本は、亡くなる前に書き溜めていた原稿を、山と渓谷社の萩原浩司氏が

ブログや、未発表原稿を整理して加え、一冊の本として、亡くなられた一年後の

2019年4月に出したものです。

何気なくテレビを見ていた時に、この宮田八郎氏が出ていて、今はもういないという

事がわかり、急遽この人の本を読んでみたい!と思って、この本を買ったわけです。

宮田氏の生きざま、穂高のすばらしさ、すごさ、大変さ、何もかもがすごくて

感動いたしました。

そして、今また、今度は、DVDを買い、パンフレットも買い求め、これから

正月にゆっくり見ようと思っています。

 

 

 

亡くなってから知り、もう少し早くわかっていれば、会えたかもしれない人に

ほんとうに、畏敬の念を抱かざるをえません。

素晴らしい人に出会えたことに感謝いたします。

死してなお、こうやって書物と映像に残っていることに、ありがたいなーと

深く感じています。

現代で、こんな風に思ったのは、初めてです。

昔の偉人や、歴史上の人物は、伝記としてたくさんありますが、現代の伝記として

残していかなければならない人だなと思いました。

本の中にもたくさんのすごい人が登場してくるのですが、人と人との繋がりが、

こんな風に糸を絡めるようにつながっていて、スゴイです。

市井の一山が大好きな人間 とても魅了され、また、山が好きになりました。

私は、山歩きはしていましたが、まだ一度も穂高には訪れたことはありません。

もう、年齢も穂高へ登るにはむつかしい年となりましたが、映像でも紙ででも

一つ一つじっくりみていきたい!  そう思います。

ついでに、このあと串田孫一氏の”山のパンセ”も買い求めました。

宮田さん自身もこの本に深い示唆を受けられたようですので・・・

番外として、ブログに載せた文で、今年を締めくくりたいと思います。

来年も、どうぞよろしくお願いいたします!